天体望遠鏡を覗いてレンズの向こう側に見える景色は 肉眼では体験できない不思議なもの。 ここでは、天体望遠鏡を楽しく使うための豆知識や 商品選びのポイントをお伝えします。
天体望遠鏡はとても高い倍率で宇宙の遥か彼方にある天体を大きく見るための道具。 肉眼では見えなかったものが見えた時の感動は一生忘れられないでしょう。
天体望遠鏡なら月や惑星の色合いや形、模様を見ることができ、本当に本物なのか疑いたくなるほどリアルな光景。 さらに、天体望遠鏡は倍率を自由自在に変えることができます。 倍率を変えると、天体に近づいたり離れたりしているような感覚になるので、 まるで宇宙を自由に旅している気分を味わえます。
ベガやシリウスなどの星座を形づくる星は恒星と呼ばれる自ら光り輝いている星。 それら恒星は太陽や月、惑星よりもうんと遠い場所にあるため、どれだけ倍率を高くしても光り輝く点のまま。 恒星の表面の模様を観察することはできませんが、放たれる光の色合いの違いを楽しめる奥深い天体です。 例えば、同じ赤色の星でも力強い星、あたたかい優しい雰囲気の星、とても控えめに輝く星など表情はさまざま。 その輝きの違いを味わえるのは恒星ならではの楽しみ方です。
天の川や満天の星に天体望遠鏡を向けても黒い背景に星がぽつん、ぽつんとあるだけ。 天の川がとても濃く見えたり、見える星の密度が大きくなるわけではありません。 宙いっぱいに広がる天の川や星空全体の様子を楽しみたいときは 天体望遠鏡ではなく肉眼で見るのが一番おすすめです。
初めて天体望遠鏡を買おうと思うと何が良いのか分からなくて不安ですよね。 しっかりと選び方のポイントを押さえておけばOK。無理のない範囲で好みのものを選びましょう。
天体望遠鏡は「三脚」「架台」「鏡筒」と呼ばれる3つのパーツで構成されています。 それぞれのパーツごとにたくさん種類があって、それらを組み合わせられているものが天体望遠鏡。 たくさん種類がある中から使いやすい3つのパーツを組み合わせれば、使いやすい天体望遠鏡のできあがりです。
望遠鏡を見たい天体の方向へ動かす役割を持つパーツが「架台」。 架台には大きく分けて「経緯台式」と「赤道儀式」の2種類があります。 操作しやすいのは圧倒的に経緯台式。 上下左右に動く単純な構造なので初めてでもとても使いやすいタイプです。 ほとんどの場合、経緯台と三脚はセットになっているので予算に合わせた経緯台と三脚のセットを選びましょう。
天体望遠鏡のメイン部分である「鏡筒」は天体を大きくみるためのパーツ。 大まかには「屈折式」と「反射式」の2種類があり、初めての人には屈折式がおすすめ。 万華鏡を覗くように使うため感覚的に扱いやすく、何より丈夫で長持ちなのが特徴です。 よっぽどの衝撃や圧迫を加えない限りメンテナンスしなくても大丈夫。 たまに覗き口のレンズをカメラレンズクリーナーで拭いてあげるくらいで十分です。
天体望遠鏡の中には「倍率500倍!」などと高倍率を売り文句にしているものがたまにあります。 こういった商品は買った後に後悔することが多いのが事実…。 望遠鏡には適切な倍率の上限があり、それを超えてしまうと暗くてぼやぼやした汚い像になってしまいます。 適切な倍率で使える商品かどうか確認するときは、商品説明に書いてあるレンズの大きさ(=口径)をチェック。 レンズの大きさを2倍した数字が、その望遠鏡できれいに見える最高倍率の上限の値です。 例えば、レンズの大きさが70mmと書いてある鏡筒なら、70×2=140で140倍が上限ということ。 望遠鏡に合った倍率の範囲で観察を楽しみましょう。
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