憧れの天体望遠鏡を手に入れたら、 すぐにでも使って見たいですよね。 ここでは、初めて天体望遠鏡を使うときに 押さえておきたい使い方のポイントをお伝えします。
車を運転するとき、最初に「ハンドル」「アクセルペダル」「サイドミラー」など使うパーツの名前を覚えますよね。 同じように天体望遠鏡も操作で使うパーツを覚えておきましょう。
天体望遠鏡は三脚から架台、鏡筒の順番に組み立てていきます。 基本的に組み立てた場所が観察場所になるため、どこで組み立てるのかが肝心です。
斜面や段差があるところや、狭くて人が動きにくいところは避けましょう。 おすすめは、平らでスペースが確保できる公園や庭、空き地などの安全な場所。 ベランダやウッドデッキでも広さがあれば大丈夫ですが、下にパーツが落ちる可能性もあるので十分に注意が必要。 また、ウッドデッキは人が動いたときの振動が望遠鏡に伝わって、星がゆらゆら揺れて見えることがあります。 いろんな場所をロケハンしながらお気に入りの観察スポットを見つけるのも楽しいです。
見たい天体が見えているはずの方向の宙が建物や木に邪魔されていたらがっかりしますよね。 組み立て始める前に、観察する時間にはどの方角の宙で見えるのか確認することが大切です。 インターネットや天文雑誌などに載っている情報を活用して下調べしてからロケハンしてみましょう。
天体望遠鏡の取扱説明書には必ず「ファインダー合わせ」という作業が登場します。 ファインダー合わせは、その後の観察しやすさを左右する大事な作業。 これをクリアしてしまえば、天体望遠鏡をマスターしたといってもいいかもしれません。
ファインダー合わせは昼間の明るい時間に練習も兼ねてやっておくと夜を迎えた時に安心。 少なくとも2kmほど離れた目印(鉄塔や電柱など)を視野の中心に合わせてみましょう。 このとき倍率は一番低い状態にします。
調整ネジを回して目印がファインダーの十字線の交点に合うようにします。 交点にあったら、もう一度望遠鏡を覗いてみて目印が視野の真ん中にあればOK。 最初は望遠鏡の独特な動きに手間取るかもしれませんが、慣れてくると簡単に感じられます。
ファインダー合わせが終わったら、おまちかねの天体観察スタート。 ファインダーの十字に見たいものを合わせて、 望遠鏡のレンズを覗くと…待ち焦がれていた光景が目に飛び込んでくるはずです。
まだ望遠鏡の扱いに慣れていない頃は、ファインダーで探しやすい月からスタートするのがおすすめ。 視野に月が入ったら倍率を変えて、どの倍率でどんな風に見えるのかいろいろ試していくうちに望遠鏡の扱いにも慣れてきます。 慣れてきたら、惑星や恒星など次のステップへチャレンジしていきましょう。
視野から天体を見失ったら、まずはファインダーを確認。 ファインダーには天体が合っているのに視野に見えていなかったら、 ファインダー合わせがうまくできていなかったのかもしれません。ファインダー合わせをし直すのが大変な時は、 応急処置として低倍率で観察してみましょう。倍率が低いほど視野が広くなるので、見失った天体も見つけやすくなります。
天体望遠鏡を覗くよりも先に図鑑やインターネットで天体の画像を見たことがあるかもしれません。 頭の中に固まったイメージがあると、どうしてもそのイメージ通りに見ようと思考が引っ張られてしまうことも。 そんなときは、一度頭をリセットして空っぽの状態で望遠鏡を覗いてみましょう。 目の前の光景は画像ではない、本物だからこそ味わえる感動があります。 何より、自分で操作して本物を見ること自体がとても貴重な体験。 きっと、初めて見たときの光景は一生忘れることがないでしょう。
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